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皮膚科

丁寧で的確な診療を目指します

十全記念病院 皮膚科は、湿疹、じんま疹、アトピー性皮膚炎、尋常性疣贅、足白癬などの一般的な疾患から、帯状疱疹、尋常性乾癬、類天疱瘡、薬疹など比較的まれな疾患まで、幅広い領域の疾患に対応しております。皮膚は身体を覆い、体内の臓器や器官を守る「人体最大の臓器」と言われます。

皮膚疾患は、皮膚だけの異常で生じるものもあれば、全身の疾患に関連して生じるものもあります。
気になる症状があったり、皮疹が遷延する場合には、当科へお越しください。

検査・治療の内容について

貼付試験(パッチテスト)

接触皮膚炎(かぶれ)の原因を明らかにするための検査です。背部に、疑わしいもの(化粧品、外用剤、金属など)を貼り付け、48時間後に判定します。

〈 パッチテストパネル 〉
疑わしいものが絞り込めない場合には、「パッチテストパネル」を用いた貼付試験を行います。これにより、JSA(ジャパニーズスタンダードアレルゲン:日本人にとって接触皮膚炎の原因になる事が多く、貼付試験をするうえで有用な25種類のアレルゲンを厳選してシリーズとしているもの)のうち22種類のアレルゲンを一挙に検査することができます。原因不明の湿疹病変を繰り返す方では、原因が特定出来ることがあり有用な検査です。
〈 金属パッチテスト 〉
指輪、ネックレス、イヤリングなどのアクセサリーや時計でかぶれる場合には、金属試薬(15種類の金属試薬)を用いてパッチテストを行う事ができます。また歯科金属の溶解や、食物に含まれる微量な金属の摂取により、金属が接していない部位に皮疹を生じる金属アレルギーも報告されており、このような場合にも金属試薬を用いたパッチテストを行う事により原因が明らかになる場合があります。

真菌検査(直接鏡検、培養法)

鱗屑、毛髪、爪甲などを材料として行います。
足白癬(みずむし)や爪白癬、カンジタ症などの診断に必要です。

皮膚生検

病変部の一部を採取し、組織学的な特徴をみる検査です。
臨床像だけでは診断がつかない場合に診断の確定のためにおこないます。

ダーモスコピー

色素性病変の詳細な観察を目的に行います。
色素性母斑(ホクロ)、脂漏性角化症、皮膚線維腫、青色母斑などの良性疾患と悪性黒色腫、基底細胞ガンなどの悪性腫瘍の鑑別に役立ちます。

冷凍凝固法(液体窒素を用いて行う)

ウイルス性疣贅や良性腫瘍、一部の悪性腫瘍の治療に用います。

陥入爪の治療

テーピング法の指導などの保存的治療を行います。
手術療法が必要な場合は形成外科と連携をとります。

腫瘍摘出術

良性および悪性腫瘍性病変の根治療法として行います。

エピペンの処方

食物やハチ毒などで、アナフィラキシー症状(呼吸困難、血圧低下、嘔吐、意識障害などの全身症状)を生じた既往のある方や起こす恐れのある方に、アドレナリン自己注射薬(エピペン)を処方します。

その他のトピックス

帯状疱疹予防のためのワクチン接種

帯状疱疹は、50歳以上の年代での発症が約7割を占め、抗ウイルス剤を使用しても神経痛が遷延し(帯状疱疹後神経痛)日常生活に支障をきたすこともある疾患です。

2005年に、「帯状疱疹の発症予防および帯状疱疹後神経痛の予防に水痘ワクチンが有用」という論文が米国から報告されました。この報告を基に、米国では2006年に「帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチンと同じもの)」が承認されました。日本では2016年に「水痘ワクチン」に「50歳以上の者に対する帯状疱疹予防」の効能が追加されました。

また、2018年に帯状疱疹予防目的に不活化ワクチン(シングリックス®)が認可されました。従来の水痘ワクチンは弱毒生ワクチンで、妊婦や一部の免疫不全者には投与できませんが、シングリックスは不活化ワクチンですので、妊婦や免疫不全者にも接種が可能です。いずれのワクチンも50歳以上の方が対象となりますので、対象となる年代の皆様は一度接種についてご検討ください。
当科では、いずれのワクチンについても予約制で接種を行っております。

ざ瘡(ニキビ)の治療

ざ瘡の主な原因は、①ホルモンの影響で皮脂の分泌が活発になること②古い角質が詰まり毛穴が閉塞すること③毛穴の中で細菌が増殖すること、の3点があげられます。

これまでは細菌増殖に対する治療が主流でしたが、毛穴の閉塞を取り除く外用剤や酸化作用により、細菌の増殖や毛穴の閉塞を抑える外用薬が開発され、治療の選択肢が広がってきました。ニキビでお悩みの方は是非ご相談ください。

アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤、JAK阻害剤による治療

2018年4月に難治性のアトピー性皮膚炎の治療に、抗ヒト IL4/13モノクローナル抗体の使用が承認されました。また、2021年8月に内服JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害剤の使用が可能となりましたので、従来の治療で症状の改善がみられない場合には、ぜひご相談ください。

乾癬の治療

乾癬の治療については、従来からの外用治療、光線治療、内服治療に加え、新たに内服薬(アプレミラスト)や注射薬(抗TNF-α抗体、抗IL-12/23抗体、抗IL-17抗体、抗IL-17受容体抗体、抗IL-23抗体)が開発され、効果が認められております。

難治な症状に悩んでおられる場合には受診してください。症状に応じて治療法を検討致します。

難治性蕁麻疹の治療

難治性蕁麻疹に対し、抗IgE抗体による治療が認可され、効果を発揮しています。
通常の治療を行っても皮疹の新生が続く場合には、適応となりますので、ご相談ください。

診察案内

受付時間
8:00〜11:30 / 13:30〜16:30(土曜日は午前のみ)
 

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浦野
※1:浦野Dr. 第1,3土曜日

※やむをえない事情により変更になる場合がありますので、来院前に電話で確認をお願いします。

常勤医師紹介

浦野 聖子皮膚科 部長

略歴
1980年浜松医科大学医学部 卒業
1982年JA静岡厚生連遠州病院
1986年米国ノートルダム大学化学科研究
1988年JA静岡厚生連遠州病院
1990年ウメオ大学応用細胞分子生物学科研究
1991年JA静岡厚生連遠州病院
2021年十全記念病院 赴任
資格・公職
  • ▪日本皮膚科学会専門医
所属学会
  • ▪日本皮膚科学会

非常勤医師紹介

本田 哲也

略歴
2000年京都大学医学部 卒業
2000年京都大学医学部附属病院
2001年島根県立中央病院
2002年大阪赤十字病院
2007年京都大学医学部附属病院皮膚科学講座 助教
2012年京都大学大学院医学研究科 次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点 特定准教授
2015年都大学大学院医学研究科皮膚科学講座 講師
2020年浜松医科大学皮膚科学講座 教授
2020年十全記念病院
資格・公職
  • ▪日本皮膚科学会認定皮膚科専門医

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